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第3回目 下村 領

タイトル(Will)『周囲に何かをもたらす感覚、一人ではなく、誰かと一緒に』
公開日2008年3月14日
公開番号第3回目
氏名下村 領
会社名株式会社ヘレティックアンセム
役職代表取締役 (ウェブ制作、総合クリエイティブエージェンシー)
プロフィール

しもむら・りょう
1982年 鹿児島県生まれ。ウェブ制作会社勤務などを経て、2005年、株式会社ヘレティックアンセムを起業。ウェブを中心に、紙媒体から音楽、映像、映画まで、幅広い分野でのデザインと制作を行っている。
株式会社ヘレティックアンセム ホームページ: http://www.hereticanthem.co.jp/

Chapter 1.キャリアの軌跡

【きっかけは突然の金賞受賞】

中学から続けているバンドがあるんですが、高校生のときに、そのライブのフライヤーを自分でデザインしたんです。それがよく出来たときがあって。たまたま全国デジ タルアートコンクールのことを知って、その作品を出展しました。そしたらそれが金賞を受賞したんです。

デザインが面白いと思うようになったきっかけは、ネット です。元々美術や芸術は好きでしたが、ネットでプロダクトデザインや建築系のサイトを見てすごく衝撃を受けたのを覚えています。普段の生活にこういう要素が入ってこな いのはなぜなのかなと思っていました。ただ、自分ではそれまで、特に絵が得意だと思っていたわけではないんです。でもウェブとかパソコンとか、そういうツールが、自分 とその世界を近づけてくれました。技術的な部分をうまく補完してくれたのがパソコンだったんです。表現したいものが、手で描くしかなかったときにくらべてずっとずっと 広がりました。手書きの世界を超えて、日常を超えたところの夢が描ける。それで公開もできるし、反応も見ることができる。すごく双方向な楽しさがあります。素材配布サ イトを作って運営したり、ゲームを作ったり、一番クリエイティブだったのは高校時代だったと思います。当時、大手の企業から突然コンタクトがあって、実際にフリーラン スのデザイナーとして仕事をもらったりもしました。それでもう、高校の頃から、自分で会社をやっていきたいという目標はできていました。

結局、バンドが最初にあって、それでフライヤーがあって。でも今やっている仕事は、フライヤーのほうに近いということなんです。正直、いまはまだ「クリエイティブ エージェンシー」とまで言いがたい段階かもしれません。でも、将来的な理想というのは、「クリエイティブエージェンシー」という仕事の形です。制作主であるお客さんと 直接コミュニケーションをとりながら様々な広告や媒体をワンストップ(すべて自社ですること)で作り上げる。お客さんの実現したいことを一番近くで聞いて、柔軟な発想 で取り組んでいきたいんです。いまはその前段階として、ノウハウや技術力、デザイン力をつけているところです。

Chapter 2.「WILL」を見つけた、つながった

【周囲に何かをもたらす感覚。一人ではなく、場として、あるいは誰かと一緒に。】

基本的に、いただいた仕事に対しては、課題に対して「じゃあこうしましょう」と返すのではなくて、「もっとこうしましょう、こうしたほうが面白いと思います」と逆 に提案し返す、という形で仕事をしています。付加価値を入れるというスタンスにこだわっています。将来的には社内にチームをいくつか作って、とにかくクリエイティブに 関してはワンストップでやりたいと思っています。

いろんなリソースが必要な仕事です。自分たちですべてをやるようになるまで、あと2,3年はかかると思っています。他の人と比べたりすると、焦りを感じることもあ りますね。本や雑誌で活躍する人を見たりすると。でもやっぱり人と比べるのはよくないなと思って、あまり比べないようにしています。理想は、クライアントさんが比較検 討もできないくらい、うちの会社に個性がある、という姿です。

仕事をしていく上で、バンド活動はすごく影響力が大きいです。・・・そうですね、自分は、バンドをやめたらすごくカラッポな感じになると思うんです。バンドでプロ になろうというスタンスではないんですが、バンドをやっていないと何かペースが崩れるというか。高校の頃から、曲も自分たちで作っています。色んな人の曲を聴いて、も っとこうすればかっこいいというものをつめこんで。周囲にあるものをもっと良くしていこう、というのと、あとは、音楽でも、作るものでも、自分の中にあって、コトバじ ゃ伝えきれないものを見せたい、伝えたい。たとえばウェブでも、こんなことができる、というものを見てもらって、すごいな、いまの時代ここまで進んでるんだ、というよ うなことが楽しいですね。それは本当に、いまの仕事と音楽活動の二つに共通しています。作ったものを見せたり聞かせて、それでお客さんが感動して。周囲に何かをもたら す感覚、それは、一人で、ということではなく、場として、あるいは誰かと一緒に、という感覚です。

Chapter 3.「WILL」のルーツ

【「人と一緒に何かをする豊かさ」という仕事観のルーツはどこに?】

中学でバンド活動を始める前は、特に何もない感じで、やんちゃな小学生でした、ガキ大将で。バンドを始めて変わりました。スタジオで弾いてるときに「それ、いいね 」とか、かけあいをしながら作り上げる。そういうのが、いまの、仕事上で皆で問題を解決していく楽しさにつながると思います。常に、接している人たちとの関係がキーに なるのかもしれないです。驚き、新しさ、遊び心・・・周囲に何かをもたらす感覚は、バンドでも仕事でも、一番の喜びなんです。

それは、言葉を換えれば、人と一緒に何かをやることの豊かさ、と言えるかもしれません。 単に問題解決だけじゃなくて、そこに付加価値を乗せて、お客さんの期待に応える。こちらからの一方的な提案ではなく、双方向でいいものを作る。相手の意見が入っていな いものは完成度が低いと思っています。お客さんが何か頼むということは、何か問題を抱えているということですから。それを一緒に、120%の形で解決できる存在であり たいです。

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